スカーレット・ヨハンソン主演で攻殻機動隊が実写映画化されました。(通称:スカヨハ攻殻)
私はアニメ作品の実写化はあまり好きじゃないのですが、この作品はリスペクトしたマトリックスなどの作品がありますので、興味がありました。
で、たまたま試写会に応募したところ、当たったので観に行った次第です。
(はずれても観に行きましたけどね)
世界観は、遠くない近い将来の話。
人の脳と通信ネットワークが直接繋がるようになった世界です。
そして、「人」と「ロボット」の良いところを組み合わせたサイボーグ化(義体化)をした人々する人が当たり前になった世の中。
その中で、完全義体化(脳以外を全て機械化)に成功した女性(通称:少佐)を中心にある事件と謎を追いかけるのが全体の流れです。
キャラクターはほとんどオリジナルと同じ名称が採用されていて、誰が誰かイメージしやすくなっています。
少佐とバトー、課長、あとイシカワとサイトウはイメージ通りかなと思いますが、ボーマはスキンヘッドじゃないし、パズは女性だし、トグサは雰囲気が違う中華系の方。
ほとんどがメインキャストで話が進んでいくので、9課の中でも脇役の部類の人たちは適当というと失礼ですが、ハリウッド的解釈でキャスティングされたのだと思いました。
劇中、日本人として扱われているのは課長とサイトウだけですね。
というのも、他のキャストは全員英語でしゃべっているのですが、課長とサイトウだけは日本語です。(日本語字幕版)
でも、劇中のあるシーンで、この作品がホワイトウォッシュ(非白人種の役を白人が演じること)に近いものを感じる作品だったなと感じました。
ちょっとだけネタバレしますが、ある博士が「そのおかげで、美しいあなたが生まれた」的な発言をするシーンがあります。
その後に義体化前後の少佐の過去が垣間見えるのですが、私の中では「白人=美しい」「非白人=美しくない」を伝えようとした作品に見えちゃったんですよねー。
あとは、明らかに日本人の役者が演じているのに、その日本人だけ英語をしゃべっているあたりとか。
ちょっとその辺は残念でした。
全体的には最初のアニメ映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の流れをベースに持ってきており、ところどころでTVアニメ版「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズのエッセンスを適用している点がポイントですね。
これらの作品を鑑賞済みの人だったら、「あ、あのシーンは!!」「あ、あの設定が使われている」などと感じられることがたくさんあります。
あとは、何点か「押井守監督作品への敬愛」が感じられる描写が2回出てきました。(他にもあったのかもしれませんが、私が見つけられたのは2点)
この辺は、本編を観ながら探してみてください。
これから観るファンの人には、「ハリウッドが作る攻殻機動隊」という観点で観てもらいたいということ。
映画の根幹を作っているのは、日本人じゃない人が作っているという前置きを持って観てもらいたいです。
そうすると楽しめると思います。
攻殻機動隊作品に始めて始めて触れる人には、この映画で世界観を知った後で、先に公開されているアニメ作品を鑑賞してもらいたいです。
たぶん、上映中は雰囲気をつかむので必死になると思いますが、あとでゆっくりアニメ版を観てもらうと、「あのシーンにはそういう意味があったのか!」という感じ方ができて理解が深まります。
アニメ作品は劇場版とS.A.C.シリーズは観てもらいたいですね。
私もこの映画を観て、もう一度攻殻機動隊を観直そうと思いました!
Blu-ray版を買っちゃおうと思います。
先ほど書いた方法であれば、ファンの人も初見の人も攻殻機動隊がさらに好きになるのは間違いありません。
ぜひ、劇場に足を運んでみてください。
なお、日本語吹き替え版は、アニメ版の声優の方が吹き替えを担当されるということなので、また違った楽しみ方ができそうです。
攻殻機動隊の世界は、広大だわ、、、
ゴースト・イン・ザシェルは4月7日(金)に公開です!
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